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「日本一停めやすい
駐車場」ができるまで

発案/2008年 ~ 完成/2018年

 9年前、一人の職員が「もし、駐車場を増やすなら、日本一停めやすい駐車場を作りたい」と言いました。「スゴイ広い土地にポツンと1台だけ駐車スペースを作って、誰が停めても100%うまくいく駐車場を」と。しかし、その提案は「できたらいいね。いつか」で終わりました。
 時を経て、2018年─。そんな駐車場ができました。
 
 補助線と誘導線を引いて、切り返しすることなく駐車(車庫入れ)がうまくいく。そんな駐車の練習スペースです。
 100坪を越える広さに、たった2台分。うまくいったら、水が噴き出します。濡れます。そんな駐車場です。ちなみに、動力はすべて太陽光発電です。(※電力不足のため太陽光発電は断念しました。)
 それでは、完成に至るまでの過程を時系列でご覧ください。

 ★2017年 4月以前の姿

 
 以前は、梅園でした。梅の木々が生い茂り、毎年2月には可憐な梅の花を咲かせていました。

 ★2017年 5月

 
 「うまく駐車ができたら水が出る」という案は、この時期の会議から頻繁に出ていました。
 写真は、「最後の梅だから」という元々の地主さんからのご厚意。「好きなだけ採って、皆で分けて」というお言葉に甘え、梅の実を大量にいただきました。

 ★2017年 8月

 
 土地の整地が始まりました。

 ★2017年 9月

 
 プランが具体化してきました。立案したのは、鈴木宣芳、渡邉明彦、長倉将之の三名。会議、会議、会議の日々です。

 写真は、初期の告知看板。当初、日本一停めやすい駐車場の「日本一」にちなみ、一般開放を11月11日にする予定でした。ですが、準備不足が露呈し、オープン予定が年明け1月へと延期に─。
 急ピッチで工事や用意を進めてもらっていたこともあって、関係者の皆様には多大なるご迷惑をおかけしました。。

 ★2017年 10月

   
 水が噴き出るシステムを実現しよう!となったのがこの時期。テーマパークのような噴水や水しぶきを求めて、スプレーイング・システムス・ジャパン合同会社さんへ。

 ★2017年 11月

 
 11月11日に行ったプラストレーニングは、実はこの駐車場プランの一環(検証と実験)でした。参加者の皆様から(モニターとして)たくさんのご意見をいただきました。生の反応を見て改善したところもあれば、そのままの案で通した箇所もあります。

 もちろん、検証も実験もこの日ばかりではありません。プランが机上の理論で終わらないよう、今日まで試行錯誤を繰り返してきました。

 ★2017年 12月

 
 「うまく駐車ができると水が噴く」には…。それを判定するにはセンサーが必要です。そこで、水噴霧担当のスプレーイング・システムス・ジャパンさん、センサー担当の(株)キーエンスさん、電子回路担当の(株)富士イーエムアイさんの三社にご協力を仰ぎ、「センサーがタイヤをどう検出すれば駐車の判定ができるのか?」を考えていただきました。

 三社が一堂に会して、「タイヤがこう来たらセンサーはどう反応すればいい?」「そういう条件でちゃんと反応します?」と議論。今日が初めましての皆さんもしだいに熱を帯びてきて─。コアな知識と専門用語が飛び交います。内容はほとんど理解できませんが、所属の違う大人たちがあーだこーだと意見を出し合ってるのは分かります。さて、導き出した判定システムは、いかに─。
 
 年の瀬も押し迫り、舗装工事が始まりました。施工工事は、落合建設(株)さん。工事の初期からすべて担当してくださっています。たびたびのワガママにも最後の最後まで付き合って下さる方々です。当然、腕も一流です。
 
 ほら。翌日には、このような美しい路面が。
     
 12月27日。今度は、ライン引きです。藤枝市の「エース公安(株)」さんが綺麗にラインを引いて下さいました。 輪止めも設置され、「駐車場」がいよいよ完成に近づいてきました。

 ★2018年 1月

 
 年が明けて、1月9日。看板が立ちました。立派です。看板の施工は(株)プランニング富士さんです。 右の写真の看板には、QRコードが掲載されています。あのQRコードを読み込むと「写真付きの解説とやり方」や「よくある失敗例」等がご覧になれます。
 
 こちらは、センサーの実験。車を斜めに停めてしまうと…何も起こりません。まっすぐうまく駐車できると、車の後ろで水が噴き出します。
 
こんなふうに。
 
こんなふうに。
 
こんなふうに。

※実験のため、水の噴射をあえて車に近づけています。通常は、もっと車から遠ざけています。

 追記

「誰でも利用できるようにしたい」「でも、どういう補助線や白線を引けばいい…?」、「練習スペースは1台分だけで…」「いや、STEP1とSTEP2で練習工程を2つに分けたほうが…」、etc...。
これらすべてを現役の指導員が立案し、具体化しました。
 余談になりますが、教習指導員の目から見て「究極の停めやすい駐車スペース」をつきつめていくと必ず「ある形」になるそうです。そう、皆さんもご存知の教習コース内にある「ポールに囲われたような駐車スペース」です。あれは究極の形である、と、会議でも何度もその話になりました。
しかしながら、現実社会で「ポールで囲われたような駐車場」はどこにもありません。(お目にかかったことがないだけで、どこかに存在してるのかもしれませんが、、) 
 この練習スペースは「実際の駐車場で車を停めるときに、一助となるような施設」として考え、作られています。